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「一日も早く無罪を」−−。障害者団体への郵便料金割引制度を悪用した郵便不正事件で、厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)の公判が26日、大阪地裁で開かれ、厚労省元係長の捜査段階での供述調書など、検察にとって重要な供述調書がほとんど証拠採用されなかった。村木被告もこの決定を高く評価し、弁護団も無罪への手応えを示した。一方、検察幹部からは「極めて厳しい判断」と敗北感をにじませる声が漏れた。 村木被告の主任弁護人の弘中惇一郎弁護士ら3人は公判後、大阪市内で会見。検察側にとって重要な証拠の不採用決定を受け、「無罪判決に確信を持った」と自信を深めつつ、「正直ほっとしています」と本音も語った。 最も関心を寄せていたのは、厚労省元係長、上村勉被告(40)の供述調書が証拠採用されるかどうかだった。15通すべてを却下した結果に、弘中弁護士は「無罪判決が出ることは動かしがたい状況だ」と言葉に力を込めた。 横田信之裁判長は2時間半近くをかけ、8証人それぞれの調書について、証拠採否の判断とその理由を述べた。弘中弁護士は「理由は簡単に説明するだけと思っていた。極めて異例だ。しっかりした論理構築のうえで出した決定だと示したかったのだろう」と評価した。 また横田裁判長が、描いたストーリーに合わせた調書を作成する大阪地検特捜部の捜査の進め方を批判した点についても、「誘導を理由に調書の採用を却下した。これまでまかり通ってきた検察、特捜のやり方をかなり具体的に厳しく批判した。内容も着眼点も高く評価できる」と話した。 村木被告は会見に姿を見せなかったが、「裁判所がていねいに証拠を検討してくださったことに感謝しております。一日も早く無罪が明らかになり、社会復帰できる日が来ることを心から願っております」とのコメントを出した。 一方、ある検察幹部は「なかなか厳しい。(無罪)判決の行方が見えてしまった」と肩を落とした。玉井英章・大阪地検次席検事は「公判係属中であるので、コメントは差し控えたい」との談話を出した。【苅田伸宏】 【関連ニュース】 郵便不正:村木被告無罪の公算大 元部下の供述調書不採用 郵便不正:「凜の会」発起人に有罪判決 大阪地裁 郵便不正事件:「凜の会」で控訴…大阪地検 障害者郵便割引不正:「凜の会」代表、偽公文書作成は無罪 郵便不正公判:村木被告、涙で無罪主張 関与改めて否定 ・ 加藤元名人の敗訴確定へ=控訴見送り―野良猫餌やり訴訟(時事通信) ・ 沿道住民らへの賠償命じる=差し止め請求は棄却―国道工事訴訟・広島地裁(時事通信) ・ メガネなしで3D体感 技研公開2010(産経新聞) ・ <柏崎刈羽原発>1号機 新潟県が運転再開容認(毎日新聞) ・ <ダイヤ鑑定かさ上げ>利益どこへ 市場縮小、業者「圧力」背景か(毎日新聞)
by kgv1kc9l6l
| 2010-05-29 17:13
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